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蒸しかき天丼を食べる

2012年11月
世界牡蠣研究家
山本紀久雄


 今、日本の観光地で一人勝ちは東京だろう。高倉健主演の映画「あなたへ」で紹介された兵庫県朝来市の竹田城址に観光客がいくら急増しても、岐阜県高山市に欧米人が相変わらず大勢来ているといっても、とても東京の二強、それも超スーパー観光地には敵わない。勿論、その二超スーパーとは東京スカイツリーと、大正3年(1914)開業当初の姿に復元された東京駅である。

特に10月上旬に開催された国際通貨基金IMF総会時、東京国際フォーラムと帝国ホテルが主会場となった関係上、多くの外国人が東京駅を利用したので、地方から訪れた日本人と合わせ大変な人混みだった。今は外国人が少し減ったが、相変わらず日本人観光客で東京駅は満杯、お陰で八重洲口地下街のレストラン街も大盛況である。

M_01.pngその八重洲地下街で昼食をとろうと歩いていると、「播磨灘産かき天丼」と「蒸しかき」というポスターが大きく貼られている店が目に飛び込んできた。天丼の「てんや」である。「蒸しかき」をつかった「播磨灘産かき天丼」は、この秋の新企画天丼とのこと。

この「てんや」は首都圏でよく見かけ、いろいろなところで食べるが、普段は野菜天丼を食べていて、カラッと揚がった野菜てんぷらと汁が美味しい。したがって、いつも混んでいる。
ここ八重洲店入口にも、既に五人ほど並んでいる。並んで入ると、人気の天丼の味が一段と高まるような気がするので、待つのも楽しみの一つとしている。

ようやく店内に入って、一番奥の席でサラリーマン風の男性と合席となった。案内したウェイトレスが、お決まりなったらお声をかけてくださいというが、当方は「播磨灘産かき天丼」に決まっているので大きな声で注文する。

M_02.png何故なら、播磨灘の素晴らしい海景観をよく知っているし、そこの牡蠣は抜群な味であると分かっているからだ。というのも播磨灘の牡蠣養殖場には何度も訪問し、筏の上で採りたての牡蠣を味わい、その味を確認済みで、左の写真が播磨灘海域に育っている牡蠣養殖筏風景である。

さて、満席の「てんや」店内を見渡すと、結構「播磨灘産かき天丼」を食べている。これは人気があるなと思いつつ、待つほどなく運ばれた丼の上を見ると、てんぷらの並べ方・おき方が、全くポスターと同じである。さすがと思う。よく訓練されているなぁと、最初に牡蠣天ぷらを一口食べてみる。

M_03.pngうむ!!、美味い、と思いつつ、もう一口で蒸しかきは口の中に消えた。あと一つしか牡蠣天ぷらが残っていない。二つではいかにも少ない。この「播磨灘産かき天丼」価格は780円で、蒸しかき二個、海老、いかとしょうがのかき揚げ、いんげん、れんこんの天ぷらが乗せられているが、蒸しかきは二個しかない。と思って、テーブルの上を見ると「お好みでプラス!」とあり、播磨灘産蒸しかきの天ぷら1ケ150円とある。追加できる。気が利く!。

早速に注文する。3個くらい食べないと播磨灘のかきの、ジワーとしてぷっくり・ジューシーさがわからないだろうと思う。蒸しかきは天ぷらもよいが、そのまま自然解凍して生で食べても美味い。そういえば、フランス・アルカッションのかき祭りで蒸しかきを持参し、それを自然解凍しフランス人に提供したが、これは美味いとほめられたことを思い出す。

ラーメンにも入れても美味いだろう。蒸しかきは天ぷらから始まって生でも調理しても安全・安心感覚で食べられる。これから様々なところで蒸しかきが出回るとだろうと思うが、その第一弾がてんやの「播磨灘産かき天丼」であろう。